2013年1月16日水曜日

お客さんを不安にさせる人たち


 免許証の更新研修のときのことです。五十代位のご婦人二名と一緒に講習を受けました。
 講師が、『交差点で左折する時、ウインカーは交差点の手前何メートルで上げるべきですか』と左側のご婦人に聞きました。
 彼女の返答は、『すみません、私、クルマの運転はしないものですから…』。講師は困って絶句していました。

 Facebookをやっておりますと、同じような事態に遭遇することがあります。その道のプロを自認する人が、ごく基礎的なことをおろそかにしており、しかもそれをFacebook上であっけらかんと公表している…正直だなあと思うと同時に、呆れることもあります(方向音痴の不動産鑑定士、不器用な大工、味音痴のソムリエ、先端恐怖症の外科医。これらの共通点は、利用者をとてつもない不安に陥れるということです)。

 いやいや、ここは「『こんなことはあってはならないよ』と、反面教師になって我々のために警鐘を鳴らしてくれているのだ」と、好意的に解釈しておきましょう。

 この件から連想した小噺をひとつ。

 江戸時代のこと、『万病に効く薬あります』という看板を掲げた町医者がおりました。 ある人がその薬を求めて訪ねると、『病で臥せっている』と奥から返事が。『先生、例の特効薬を飲んだらいいじゃないですか』というと、先生、『いや、飲むには飲んだのだが…』。



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