昨晩、サンタクロースさんがご多忙な中、当事務所にお見えになりました。 以下は、そのときのやりとりのあらましです。
サ『やあケンイチ、ビジネスのほうはどんな塩梅かね?』
私『恥ずかしながら、今月までの売上累計実績で、前期比五割の体たらくです』
サ『ふうむ。しかし、新たなビジネスへの足がかりは築けたようだね?』
私『はい、その点は所期のもくろみを完全に達したと思っています。ただ、それなりに忙しい一年を過ごしてきて、この程度の数字しか上がらないものかと…脱力感を禁じ得ません。』
サ『ハハ、それはいかんね。しかし、私の目には、君たちはさほど魅力的とは言えない現在の収入を維持することに汲々としているように映る。不幸にしていまの収入源を失ったとしたら、挽回する、否、それをバネに一層飛躍するための手立てを考えているかね?』
私『……』
サ『…それは頭になかったようだね。君は、中小企業の経営革新を支援したりもしているようだが、経営革新をいま最も求められているのは、私の見るところ…不動産鑑定士の人たちだ。』
私『おっしゃる通りかもしれません…でも、どうすればいいのか…』
サ『きみがそんなことではいかんね。私が思うに、まずは自分たちの独占業務を根拠づけている法律まで立ち戻ってみることだ。不動産鑑定の重要性はいささかも低下していないが、その根拠法が謳う法目的は、時代にあわなくなってきている。国土利用計画法がいい例だよ。』
私『私たちは、自らの存立基盤に無頓着すぎたということですね。』
サ『そうだ。君たちが説明責任を果たすべきは、まずそこからだ。鑑定評価書の中だけの問題ではない。つぎに、クライアントひいてはその背後にいる利害関係者の期待にどうしたらもっと応えることができるか考えることだ。価格等ガイドラインはもちろん、法律ですら不変の制約条件ではないはずだよ。』
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