8月下旬から9月中旬にかけて、「起業家養成講座」「創業セミナー」と題する2件のセミナーを担当させていただきました。
前者は大学生、後者は社会人を対象とするプログラムであるため、テーマはほぼ同一ながら、受講者の属性を考慮し、内容的には少し違ったものになりました。
講義とビジネスプラン策定演習を併用したセミナーの中で、私が今回とくに意を用いたのは、「講義を講師が一方的にしゃべる片方向のものにしない」ということです。具体的には、各所に「考えてみよう」というコーナーをおき、具体的な事例に即して発言していただくようにしました。
この点、大学生の人たちは、現役の強みか、「皆さん、これどう思います?」という問いかけに、即ディスカッションモードに入ることができました。誰かの発言に追従することなく、反対意見がさっと出てくるところには感心しました。
他方、社会人の方々は、私のリードも拙かったのか、当初はかなり戸惑った様子でした。しかしながら二回目の講義では積極的な発言が相次ぎ、また発言内容もさすが社会人、問題のさまざまな側面に光を当てた内容豊かなものでした。
思えば、われわれ日本人は、小学生の頃はともかく、活発に議論を戦わせる機会にはあまり恵まれていません。積極的に発言する人が偉い、というコンセンサスも本当はなくて、単に「目立ちたがり」「変わった奴」と思われるだけなのかもしれません。
そんな日本社会の中で、毎日ディスカッションだけを繰り返す学校があります。それは「ビジネススクール」というところです。次回は、ビジネススクールのクラスディスカッションにまつわるエピソードについて書きたいと思っています(写真はイメージ)。
0 件のコメント:
コメントを投稿