2014年6月1日日曜日

官民連携で進める観光振興―おんせん県おおいたの取り組み

 平成26年5月30日(金)大分県別府市のホテル白菊にて一般社団法人九州・沖縄不動産鑑定士協会連合会第三回通常総会が開催されました。

 総会に先立って催された講演会のテーマは「おんせん県プロジェクト」。

 『日本一のおんせん県おおいた♨味力も満載~官民連携で進める観光振興の取り組み』と題して、大分県観光・地域振興課主幹の渡辺様、ホテル白菊社長の西田様にご講演いただきました。

 渡辺様は、観光行政をあずかる官のお立場から、おんせん県PR、ディスティネーションキャンペーン、大分県のターゲット層とそれへのアプローチ、商標登録をめぐる動きなど、大分県のツーリズム戦略の取組み概要についてお話下さいました。

 第8回全広連鈴木三郎助地域賞で優秀賞を受賞した「おんせん県おおいた」のCM(シリーズ全作計7分間)をご覧戴いたのち、CM出演者でもある西田様のお話。

 西田様には、観光産業に携わる経済人という民のお立場から、民間の声からはじまった取組みのきっかけ、民間におけるこれまでの取組みと今後の展望などを、おんせん県CM撮影の裏話も交えつつお話いただきました。

 開演前に上映した「めじろんコール・ミー・メイビー」「キティ&TAO」、講演者交代の合間に上映した「おんせん県おおいた」CMの動画も好評で、とりわけ「おんせん県おおいた」CMの上映時は、講演者自身の出演もあってか、たびたび笑いが起こりました。

 「おんせん県プロジェクト」の取り組みのきっかけは、東北大震災だったということは、意外と知られていないことだと思います(私自身知りませんでした)。
 講演者である西田氏ら別府市の経営者有志が、3.11の被災地に温泉を届ける活動を行ったとき、現地で「新婚旅行は別府だった。復興したら、絶対また旅行に行くからね!」などの反応を得て、これをきっかけに「大分県の温泉はやっぱり日本一だ、これを全国にアピールしなければ」という声が若手経営者らから起こったのだそうです。

 かかる民間からの声を受けて、大分県は「大分県はおんせん県」を提唱することになりました、と書いてしまうのは簡単ですが、これが大分県の観光ツーリズム戦略の重要な柱と位置付けられるようになるまでには、官民双方の関係者のご尽力があったものと推察されます。

 商標登録をめぐる動きが、他県も巻き込む賛否両論を巻き起こしたことも記憶に新しいところですが、商標登録をめぐる騒動を逆手に取ったテレビコマーシャルは、県外広報としてじつに心憎いうまいやり方だったと思います(先日の新聞報道では、広告効果11億円以上である由)。

 もしまだご覧になっていない方がおられましたら、ぜひ以下のリンクからどうぞ。
 おんせん県って言っちゃいましたけん!CMシリーズ総集編



 



 
 
 

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