2013年6月9日日曜日

月1,500円からの読書生活術(4)

今回は、「ステップ4;読んだ記録を残す」について書きます。

■ アウトプットを前提にするとインプットの質は高まる

 本の内容をコンパクトにまとめる、ブックレビュー(書評)を書く等、アウトプットすることを念頭に置いて読むと、ただ漫然と読み進めるより得るものは多いです。反面、あまりに「これに関する情報を得よう」という目的意識が強すぎると、文脈を読み間違えるというか、行間の含意が読み取れなくなることには注意すべきです。
 自らアウトプットした情報は、後日自分自身にとってもインプット情報となります。さらにアウトプットを繰り返すことで、アウトプットの質が次第に高まることは、経験上ご存知の通りです。

■ 通読し終わった本は宝物である

 前回、「
このフレーズいいな、ここは重要だな」と思った箇所には、ぜひともマーカーで印をつけておくべきだ、と書きました。次回参照がきわめて容易になるからです。
 要点をノートするなら、読み進めながら記録するより、一度通読したのちマークした箇所を振り返りつつ記録するほうが、全体構造が把握できるぶん、より有益だと思います。
 何より、「たしかこの本にはこんなことが書いてあった」ということがわかっているというのは、必要に応じて情報にアクセスする際、とても大きなアドバンテージです。
 このようなことから私は、通読し終わった本、とりわけマーカーで印をつけた本は大切に保存しています。

■ 読んだ記録をどう残すか ① 書評として残す

 誰かに読まれることを念頭に置かないとしても、その本の資料としての価値はどの程度か、自分にとってどのような点で有益か、第何章あたりが本書の白眉(勘所)か、といった情報を記録しておくことはたいへんいいことだと思っています。

 私自身は「ブクログ」というウェブサービスに登録していて、気が向いたもののみ書評を残すことにしています。
 ちなみに「ブクログ」とは、会員個々が書籍情報を登録して自分の仮想本棚をオンライン上に作り、蔵書管理やレビューを行うことができるウェブサービスで、無料で登録して利用することができます。

■ 読んだ記録をどう残すか ② リストとして残す

 前掲の
「ブクログ」には、読みたい本をリストアップしておき、読み終えた本はその旨記録することにしています。
 また図書館で借りた本は、「貸出記録票(レシート)」を専用のノートに順に貼っていくことで管理しています。後日、借りた本を購入したり、再度借りたりするときに便利です。

■ 読んだ記録をどう残すか ③ 図表にして残す

 マインドマップにしたり、箇条書きにしたり、表にまとめたりすることで、知識としての定着度も理解度も、資料としての活用可能性もグンと上がります。
 下の表は、前回ご紹介した、西股総生 『戦国の軍隊: 現代軍事学から見た戦国大名の軍勢』の中で、日米開戦を例にとって言及されていた「戦略の階層性(戦略・作戦・戦術・戦技の関係)」について、私がパワーポイントで整理したものです(これはこれで、後日当ブログで採り上げたい興味深い内容です)。

 


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